◆2019年4月 立川民報にて

立川民報社様発行の「立川民報第1379号」(2019年4月発行)に紹介された3・3・30号道路計画関連記事です。

◆2018年9月26日 東京都議会にて

【徳留都議(板橋区)質問】
7月に都市計画道路のあり方に関する基本方針の中間まとめが発表されました。
その前書きに、社会経済情勢や道路に対する都民ニーズは日々変化、多様化しているため、都市計画道路の検証を不断に行なっていく必要があるということを書かれたことは非常に重要です。
都市計画道路について知事は、わが党の代表質問に対して、見直すものは大胆に見直すと答弁しました。知事は今後大胆な見直しに具体的にどう取り組んでいくのですか。
一方、この中間まとめの本文は、前書きの考え方を踏まえてるとは言えません。見直しの柱は概ねできている道路を計画の幅までさらに広げるべきか、道路計画が都市計画公園など他の都市計画と重なっている場合は計画通りで良いかなどに限定をされています。社会経済情勢の変化や、都民ニーズの変化、多様化の観点はありません。全国の都道府県の見直しはそのほとんどで、商店街への影響、地域コミュニティーの分断、住民の意向、自然環境の影響などの観点を設け実現性があるかどうか検証しています。ところが、都は過去4度の都市計画道路の見直しで一度も実現性について、検証していません。今回の見直しでは、商店街やコミュニティーへの影響や住民の意向など実現性に関する検証を取り入れることが必要です。知事いかがですか。
見直しの対象から認可済みの道路や優先整備路線を除いていることも大問題です。板橋区を通る補助26号線は、許可が下りていますが、全国有数の商店街である大山ハッピーロードを分断して、東武東上線と平面で交差するために渋滞もひどくなるという計画で反対の声が多く用地取得も済んでいません。立川市の立3・3・30号線は優先整備路線ですが、苦労して作ってきた地域のコミュニティーを分断することから反対の声が広がっています。見直しの対象を認可済み路線や優先整備路線にも広げるべきです。知事いかがですか。知事が所信表明で首都高日本橋区間の地下化の具体化を表明したことは重大です。全国市でも費用と効果の見極めをと慎重な対応を求める社説が出されています。今回の計画は事業区間1、8キロで事業費3200億円と見込まれいます。1メートルあたりの事業費は1億8千万円、外環道の1、8倍です八重洲線の舗装補強など、現在の事業に含まれていないものもあり、費用は今後さらに膨らみます。知事、このような事業は立ち止まるべきではありませんか。日本橋に青空をという40万人を超える署名運動がこの地下化計画の出発点の一つとされています。しかしこの署名は地下化ではなくて首都高の補強や、作り変えのあり方を検討し首都高環状線の撤去含む抜本的な対応策の確立を求めています。署名に取り組んだ住民の方は地下化を望んだわけでは無いと話しています。住民の願いを逆手にとるような地下化ではなく首都高の補強や作り変えのあり方を検討して、その撤去を含む抜本的な対応策を確立する検討を都民参加で行うべきです。いかがですか。


【小池知事答弁】
交通物流機能の向上による活性化のみならず日々の生活を支えて災害時には救急救援活動を担う重要な都市基盤でございます。これまで都は都市計画道路の整備を計画的効率的に進めるために事業化計画を策定いたしまして、合わせて見直しを適時行ってまいりました。平成28年3月に策定いたしました現行の計画でも廃止、縮小など計画を見直すべき路線や計画内容を再検討する路線を示しております。このうち補助第98号線など複数の路線については廃止の手続きを進めております。現在優先的に整備すべき路線を除きます未着手の都市計画道路を対象としてそのあり方についての検討を進めているところであります。本年の7月には中間のまとめといたしまして検証の視点など公表してパブリックコメントもおこなっております。今後これを踏まえまして個々の路線を対象とした検証を実施いたしまして計画変更等の方針を示してく、今後とも見直すものは大胆に見直す一方で地元の理解と協力を得ながら必要な都市計画道路を精査した上で着実に整備を進めてまいります。日本橋首都高でありますが、日本橋周辺の首都高の地下化はいわゆるインフラの見えない化でございます。品格ある都市計画の形成や歴史文化さらには水辺を活かした都市の顔作りなど東京の価値を高める一つの象徴と考えます。都は本年7月、国、地元区、首都高速株式会社とともに地下化の計画案を取りまとめて実現に向けて大きな一歩を踏み出しております。今後は関係者とともにコストを精査しながら計画の具体化を進めまして日本橋周辺が国際金融拠点にふさわしい街に生まれ変わるように取り組んでまいります。

【都市整備局長答弁】
平成28年3月に策定した事業化計画においては優先整備路線を選定する一方で、廃止や縮小など計画を見直すべき路線や地形一物の状況を踏まえた事業の実現性などの観点から計画の内容を再検討する路線を示しています。これを踏まえて現在複数の路線について廃止の手続きを進めております。加えてこれらの路線以外の未着手の都市計画道路は事業着手までに期間を要することなどから社会経済情勢や都民ニーズの変化などを踏まえあり方の検討を進めております。今後とも都市計画道路の不断の検証を行う一方、必要な都市計画道路は地元の理解と協力を得ながら着実に整備を進めてまいります。
つぎに優先整備路線などについては事業中の路線や優先整備路線は東京都が東京が目指すべき将来像の実現に向け都市の活力や防災性の強化安全で快適な都市空間の創出などの観点から、需要性、緊急性が高い路線として選定しております。今後とも地元の理解と協力を得ながらこれらの路線の整備を取り組むとともに優先整備路線を除く未着手の都市計画道路のあり方について検討を進めてまいります。
首都高速の地下化にかかる対応について首都高は首都東京の大動脈として社会経済活動を支える極めて重要なインフラであり適切に維持更新を行いその機能を確保していくことが重要でございます。日本橋周辺の首都高につきましては、これまで、有識者等により様々な議論がなされ地下化案を最も有力な案として推奨することや高架橋を撤去し地下化など含め再生を目指すことが提言されております。今回の地下化はこれらの提言や地元区からの要望も踏まえて首都高の交通機能を確保することを前提に大規模更新と周辺まちづくりが同時に進められる機会を捉えて取り組みを進めるものでございます。今後、地域のまちづくりを含め関係者間で緊密な連携を図り地下化の実現に向けて取り組んでまいります。